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年金分割・改正について
◆平成16年の年金法の改正で、離婚時に厚生年金の分割が出来るようになりました。
内容としては、2段構えになっていて、平成19年4月から施行の「合意、調停、裁判による年金分割」と、平成20年4月から施行の「第3号被保険者期間の強制(自動)分割」です。
この制度は、単に離婚時の年金分割という制度ばかりでなく、女性の年金保護という一面をもつ制度でもあります。
そもそも女性の年金は、なぜ、男性と比べて少ないのか。現役時代の女性のライフスタイル及び雇用・収入等の格差により、男女の年金額に大きな差が生じているという問題が根底にあります。
また、離婚については、平成14年に離婚件数が29万件に達し、その後減少に推移し、平成17年は26万件となっているものの、平成19年に定年を迎える熟年組が、離婚時の年金分割制度実施にあわせて待機しているのではないか、ともいわれてきました。
年金分割制度概要は、新聞・テレビなどの情報で、ある程度の知識を得ることが出来るとはいえ、改正の内容を正しく理解されていないのが現状です。
平成18年7月12日付の厚生年金保険法施行規則等を一部改正する省令案を参考にして、最新の情報で同制度をわかりやすくご説明します。
◆ 分割される年金は、国民年金(基礎年金)の部分ではなく、厚生年金(報酬比例部分)や共済年金(職域部分を含む)に限られます。厚生年金基金は代行部分以外の部分については該当しないことになっています。ただし、共済年金の「職域部分」は分割の対象です。
◆ 分割を受けられる人たちと分割の要件
原則として、1ヶ月以上の厚生年金の被保険者期間を保有し、老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている者です。
また、同上の受給資格期間を満たした第2号被保険者の被扶養配偶者であった者も該当します。
◆ 制度の仕組み
(1)離婚した場合に限り、婚姻期間中の厚生年金の保険料納付記録について、金額の大きい方(例えば夫)から小さい方(例えば妻)に分割することです。
(2)事実婚については同金額小さい方(例えば妻)が被扶養配偶者で第3号被保険者として認定されていた期間に限り、認められます。
(3)分割できる婚姻期間とは、施行日以降成立した離婚で、施行日前の婚姻期間も当然対象とすることができます。
(4)当事者は按分割合が合意でき、協議離婚した場合、社会保険事務所に公正証書を添付し、必要な請求手続により厚生年金分割改定の請求を行います。
(5)按分割合について合意できない場合、当事者の一方は裁判(調停,裁判)手続を申し立てることができます。
(6)按分割合とは、当事者合計に対して分割を受ける側の分割後の持分割合をいい、その上限は50%で、下限は分割を受ける側の分割前の持分割合をいいます。つまり、最大でも半分まで、ということです。
(7)分割の請求は、原則、離婚をしたときから2年を経過するまでの間にしなければなりません。
◆ 裁判手続で按分割合を決める場合
(1)裁判手続には家事調停手続、家事審判手続、人事訴訟手続があります。
(2)裁判手続で按分割合が決まった場合、分割請求には調停調書,審判、判決等を添付しなければなりません。
◆ 分割改定の請求
(1)当事者間で合意又は裁判で按分割合を定めた場合でも、当事者それぞれが分割改定の請求を所管する社会保険事務所に提出する必要があります。
(2)請求には所定の請求書に下記の書類を添付する必要があります。
・年金手帳
・戸籍謄本もしくは抄本又は住民票
・公正証書等の按分割合を定めた書類等
◆ 離婚時の第3号被保険者期間の厚生年金分割制度(平成20年4月施行)
<制度の仕組み>
(1)第2号被保険者が負担した保険料は、当該被扶養配偶者が共同して負担したものである、という認識が基本となっています。離婚時の財産分与の考え方と同じです。
(2)離婚時、被扶養配偶者は、請求することにより、第3号被保険者期間について、第2号被保険者厚生年金納付記録の2分の1を、合意なくして受けることができます。平成19年4月スタートの制度は合意や裁判が必要ですが、この制度では、自動的に(強制的に)、2分の1に分割されます。
(3)平成20年4月以降の婚姻期間中についての第3号被保険者期間に限ります。つまり、現在熟年離婚を考えている人にはほとんど関係ない制度です。若い夫婦にとっては、将来、役に立つ制度ですが。
(4)事実婚については第3号被保険者期間について対象になります。つまり、法的な婚姻関係になくても、事実上の婚姻関係にあればいい、ということです。
◆ なお、離婚時の年金分割について、さらにくわしい解説は、離婚・年金・分割を参照してください。
(「年金分割・改正」の記事 終わり )
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【 付録〜厚生年金の保険料率(推移) 】 〜給与・賞与ともに同じ料率〜
平成16年度の料率 13.934%(本人負担はこの半分の料率) 平成17年度の料率 14.288%(本人負担はこの半分の料率) 平成18年度の料率 14.642%(本人負担はこの半分の料率)
平成19年度の料率 14.996%(本人負担はこの半分の料率) 平成20年度の料率 15.350%(本人負担はこの半分の料率) 平成21年度の料率 15.704%(本人負担はこの半分の料率) 平成22年度の料率 16.058%(本人負担はこの半分の料率) 平成23年度の料率 16.412%(本人負担はこの半分の料率) 平成24年度の料率 16.766%(本人負担はこの半分の料率) 平成25年度の料率 17.120%(本人負担はこの半分の料率) 平成26年度の料率 17.474%(本人負担はこの半分の料率) 平成27年度の料率 17.828%(本人負担はこの半分の料率) 平成28年度の料率 18.182%(本人負担はこの半分の料率) 平成29年度の料率 18.300%(本人負担はこの半分の料率)
【 付録〜国民年金の保険料(推移) 】 平成10年度から平成16年度まで同額でしたが、平成17年度から毎年、月額280円ずつ加算されることになりました。 この加算は、保険料の月額が16,900円になるまで続けられ、16,900円になった時点で、固定される予定です(いまのところ)。 ※
平成18年度の保険料は、13,860円です。
【
付録〜年金を担保にした融資制度〜】 公的年金の給付を受けている人は、福祉医療機構による融資を受けることができます。
融資は、生業、住居、医療などに対して受けることができます。条件としては、 @10万円から250万円 A1万円単位で、受けている年金額の1.2倍以内 B1回あたりの返済額(2ヶ月ごとに受けている年金支給額の全額または1万円単位の定額)の12倍以内 といった内容です。
連帯保証人が1名必要になります。しかし、かわりに年金融資福祉サービス協会に保証してもらうこともできます。
受給権が担保となるので、年金証書を預けることになります。したがって、支払われる年金は福祉医療機構が直接受け取ります。
銀行などの金融機関が窓口で、融資利率は2.0%(平成18年9月15日改定)です。
【 付録〜2004年の社会保険庁の不祥事〜 】
2004年3月、国民年金保険料未納情報に関する個人情報の漏洩が疑われる事例(政治家の年金未納問題)が報道されたのをきっかけに、社会保険庁のずさんな業務運営が次々と発覚した。
同年7月、約300名の職員が未納情報等の業務目的外閲覧を行っていたことが判明し、行為者及び管理監督者の合計513名の職員が処分された。同年9月には、社会保険庁の幹部職員が収賄罪で逮捕され、国民の信頼を著しく損ねる結果となった。
通常国会における年金改正法案の審議やマスコミの報道等においては、「(社会保険庁は)
利用者の立場や目線に立っていない」「(社会保険庁は)
個人情報保護の重要性について十分に認識していない」「(社会保険庁は)国民が支払った保険料や税金を保険給付以外に安易に使っている」等が指摘され、社会保険庁の職員の倫理意識や組織体質が問われた。
2006年5月、全国各地の社会保険事務所が、国民年金保険料の不正免除(法令等に違反する事務処理)を行っていたのが発覚した。調査の度にその数は増え続け、最終的に不正免除は222,587件に達し、社会保険庁の行政組織としての遵法意識やガバナンスが欠如していることが露呈した。 (Wikipediaから抜粋)
【付録〜自営業者は国民年金基金へ〜】 自営業者とその配偶者の老後の資金確保を考えるなら、まず国民年金基金を検討してはいかがでしょう?
保険料の上限は月額68,000円で、夫婦合わせれば月に136,000円まで加入できます。そして、この全額が所得税の社会保険料控除の対象になるのです。これによって、所得税の還付金も老後資金に回せるわけです。
ただ、加入年齢が高くなるほど保険料も高くなるので、できるだけ若いうちに加入したいものです。
独身で子どものいない自営業者の場合、その人が亡くなって生活が困る人はいないケースが多いでしょう。だから、終身保険に加入して死亡リスクをカバーする必要はないはず。教育費も不要なので、余裕資金はそっくり老後の資金確保に回せるのでは。つまり、独身者の場合も、国民年金基金を第1候補にする価値は大ありだということです。
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