スウェーデンの年金制度について
◆ スウェーデンの年金制度は、「スウェーデン方式」と呼ばれ(当たり前ですが)、日本では非常に注目されてきました。
実は、スウェーデンでも、過去には、日本と同様に少子高齢化によって年金財政が悪化した時期がありました。しかし、そんな年金の危機を、与野党いっしょになって10年もの歳月をかけて年金の抜本的な改革を行い、いわゆる「スウェーデン方式」と呼ばれる年金制度をスタートさせたのです。
かつては、スウェーデンでも、新しい年金を導入する前までは、若い人が払った年金保険料でお年寄りが養われる、日本と同じ「世代間扶養」の年金制度でした。
けれども、これでは給付と負担の関係がはっきりしないし、自分は一生懸命払っても、自分を養う世代は本当にそれだけ払ってくれるのかという不安が消えませんでした。
そこで、スウェーデンでは、年金を新しくするにあたって、基本的には、自分で払った保険料で、将来、自分の年金をもらうという方式に変えたのです。
スウェーデンの年金制度は、基本的には、自分の所得に応じて年金を支払います。
保険料率は18.5%(労使折半)で、それを積み立てていくことになります。
※ この「18.5%」という数字と似た数字をどこかで見たことがある人もいるでしょう。そうです、この資料をご覧ください。
【 日本の厚生年金の保険料率(推移) 】
〜給与・賞与ともに同じ料率〜
平成16年度の料率 13.934%(本人負担はこの半分の料率)
平成17年度の料率 14.288%(本人負担はこの半分の料率)
平成18年度の料率 14.642%(本人負担はこの半分の料率)
平成19年度の料率 14.996%(本人負担はこの半分の料率)
平成20年度の料率 15.350%(本人負担はこの半分の料率)
平成21年度の料率 15.704%(本人負担はこの半分の料率)
平成22年度の料率 16.058%(本人負担はこの半分の料率)
平成23年度の料率 16.412%(本人負担はこの半分の料率)
平成24年度の料率 16.766%(本人負担はこの半分の料率)
平成25年度の料率 17.120%(本人負担はこの半分の料率)
平成26年度の料率 17.474%(本人負担はこの半分の料率)
平成27年度の料率 17.828%(本人負担はこの半分の料率)
平成28年度の料率 18.182%(本人負担はこの半分の料率)
平成29年度の料率 18.300%(本人負担はこの半分の料率)
ただ、所得が無くて、年金が支払えない人もいて、そういう人については、国が税金で最低限の年金の保障をすることになっています。
◆ スウェーデンでは、毎年1度、政府からピンクの紙が送られてきて、そこに、年金の積み立てられている額が書かれているそうです(これも、日本でも似たような制度が導入されました)。
貯金が増えていくような楽しみがあるので、スウェーデンでは、新しい年金はかなり好評なようです。では、なぜ、日本でスンナリとこのスウェーデン方式が導入できないのでしょうか。
日本で、スウェーデンのような年金制度が導入できない最も大きな要因は、すでに将来の年金債務となっている給付金480兆円(年金の借金)の手当てがつかないという事があります。
高度成長の中で、年金の大盤振る舞いが行われてきました。今まであまり年金保険料を支払っていない人に対しても、多額の年金を給付する約束をしてきたので、結果、支払いを約束している年金債務が国家予算80兆円の6倍の480兆円にまで膨れ上がってしまっているということ。これをどうにかしないと、新しい年金に移行することができないのです。
(「スウェーデンの年金制度」の記事 終わり )
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